11月から始った東京ベースボールスクールも今日で今年最後になりました。これまで7回行ってきましたが、選手のみんなはみるみると実力を伸ばし初回とは比べ物にならないほど上達をしています。

今日も投手と野手に分かれ、「ワンランク上」を目指すコツを屋鋪・松岡両コーチに教えてもらいました。
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まずは投手組から。どのスポーツも学年を上げるごとに各々のパフォーマンスは向上するもの。野球も同じで、中学、高校、大学、プロと各段階でライバルに勝つためには「差」を付けなければいけません。
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松岡コーチが指導したのは、牽制の際のクセです。1点を争う攻防戦の時はランナーを先の塁に進めさせないようにバッテリー間ではランナーを必要以上に警戒します。盗塁をさせにくくさせるには、ピッチャーの首の動きや、足の動きが大きなポイントとなります。
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ランナーがいる時は、投球動作がワンパターンにならないように常日頃から相手ピッチャーを研究したり、プロ選手のクセを盗むのも練習の1つなのです。
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ブルペン投球では、「打者に球種が読まれない腕の振り」を一人一人チェックしました。変化球はストレートに比べコントロールを意識するようになるため、腕の振りが遅くなりがちです。

そこで松岡コーチは、変化球を投げる際のポイントとして、腕の振りを変化球に合わせることを指導。言葉にすると難しい表現かもしれませんが、変化球を投げる腕の振りでストレートを投げ込めば、リリースの瞬間に力が入るようになるし、おのずと肩の可動域も広がっていくのです。
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リリース時にいい力が入ってますね!
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投球後はもう恒例となった、チューブトレーニングです。第1回目に比べて選手たちの肩周りは非常に柔らかくなり、スタミナも付いてきました。ただ、まだまだ柔らかくなります。

チューブトレーニングの後に、渡辺コーチから、肩甲骨をより柔らかくするためのトレーニング方法を学びました。

ホームセンターなどで目にする竹棒ですが、実はトレーニンググッズとして大活躍するのです。肩や腰にあてがい体を動かすだけで、普段動かない筋肉や神経を刺激し、柔軟性に富んだストレッチを行うことができるのです。
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一見、肩甲骨に直接関係していないかもしれませんが、実は効果はあります!両手の甲を背中に当てて、両肘を体の前に押し出すことで肩甲骨の柔軟性がチェックできます。肩甲骨が浮き上がり、その間に指が入れば合格です。投手陣は以前に教えたストレッチと併せて竹棒などを使ってトレーニングを続けてみよう!
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野手組は、いつも通りのフリーバッティングに加え、「走塁練習」を行いました。現役時代に盗塁王を何度も獲得しているコーチからの指導は誰もが受けれるものではありません。みんないつになく真剣な表情でした!
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屋鋪コーチは、走塁の基本はスピードでなく、走る位置だと言います。いくら50メートル走のタイムが速くても、それはあくまでも直線の記録です。ベース一周を1秒でも早く走るためには、走るべき「滑走路」があり、いくら足が速くなくても、走るコースさえ間違わなければ必ず次の塁にたどり着く可能性は広がってくるのです。

例えば、1塁から2塁へ向かう際、リードする位置は写真の通り。ベースに対してやや後ろです。
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これはスタートを切った際、1塁ベース側にある左足がちょうど2つのベースを結ぶ線上に位置し、そのまま最短距離で2塁ベースへ走ることが出来るからです。普段無意識にしているリードも、立つ位置を変えるだけで盗塁数が1つ、いや得点が1つ増えるかもしれないのです。


走塁組はフリーバッティングの打球に合わせて、応用として試合形式の走塁練習も行いました。打球を目で追って、自分でプレーをシュミレーションし判断する。まさに試合のための練習ですね。
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打者は以前から課題とされてきた、インパクトの瞬間の力とバットを振り抜くことを意識して打ちこみました。いつもよりバッティングピッチャーが1人多い、3ヶ所で行ったので回転が早く、休む暇も無くバットを振り続けました。

ここにきて大きく変わってきたのは、打球音です。写真を撮影する横をボールが抜けた時は、今までに聞いたことの無い鋭い音が聞こえてきました。硬式球にも慣れてきたのでしょうか、振り切ったバットも体に巻きついています。
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熱い指導の後は、今年最後のミーティングです。両コーチからは、「自己満足だけにとどまらず、意識を常に高く!」と来季からのスクールに向けて大きな課題をもらいました。来年はみんなの表情がどれだけ「本気」になっているか非常に楽しみです。
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練習後の育成プログラムは、江崎グリコからのサプリメント・プロテインについてのセミナーでした。「プロテインってなに?」「いつ飲めばいいの?」などの疑問を、試飲して勉強しました。パワーをつけるためには1日3回の食事+プロテインをとり、なおかつ栄養のバランスをとることで、疲れも取れやすく、怪我をしにくい体を作りあげることも勉強しました。
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「美味しい?」の質問に、「めっちゃウマいっす!!」
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更にプロテインは筋肉を修復させるだけではなく、骨の強化にもなります。成長期である今しっかりとした骨づくりをプロテインで補わないといけません。また脂肪分も体に必要ないと思いがちですが、実は持久力の源にもなる大事な役割を果たしているのです。かと言って脂肪をたくさんつけてしまっては今度は体が重くなりすぎます。
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プロテインや脂肪分の主栄養素をバランスよく採る事で力強い持久力のある体作りが実現するのです。みんなも更なるパワーアップを目指し、来年から始まるスクールで一回り大きくなった姿を見せて下さい!

それではみなさん良いお年を!